火曜研究会(4月25日)を開催しました。

経済学研究科では、原則として毎月第4火曜日に、定例の研究会(「火曜研究会」)を開催しております。
過去の研究会・開催予定の研究会については、以下のサイトをご覧ください。

経済学研究科火曜研究会

以下は、4月25日に開催された火曜研究会の報告です。
(文責:名古屋市立大学経済学研究科・博士後期課程2年・岩本朋大)

星野武志氏(近畿大学)の「株式および外国為替相場の適正な価格変動からの乖離について」の報告は株式や為替がランダムウォークをしている場合と実際の時系列データとのズレを測りバブル(負の場合もある)を発見するというものだった。使用しているデータはアメリカ、日本、イギリスの株価とドル円とユーロドルの為替の時系列データである。この報告の斬新な点は資産価値を決める変数が時間のみであるというところにあり、バブルをファンダメンタルズに依存せずに推定できるとともに分析者が何を変数とするかといった恣意性も排除されていることである。そして資産価格の累積値を使用し異常な価格変動を見ている。
フロアからの質問としてランダムウォークにドリフトがついただけなのではないか、適正な価格に戻るスピードは何なのかといった質問が見られた。経済主体が情報を使いきれていないからではないかなどの議論がなされた。
岩本の感想としては変数が時間のみで決まることにシンプルさと面白さを感じたが、トレンドが途中で変わった際の推定方法については今後の課題となりうるのではないかと感じた。


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