火曜研究会(4月17日)を開催しました。

4月17日の火曜研究会では、山田昂弘氏(財務総合政策研究所)による「Decomposing Poverty Change into Growth and Distribution Effects Revisited」の研究報告が行われた。この研究では、ベトナムの1993年から2014年の期間における家計の消費の変化を、経済成長の影響(GE)と分布の変化による影響(DE)とに分解することで、貧困削減のメカニズムが分析されている。既存研究では、平均値に基づく分布関数が仮定されていたのに対し、山田氏は貧困の変化をより正確に把握するために、平均値ではなく最頻値に基づく分布を用いるという方法論の拡張を行い、ベトナムの家計調査のデータを用いての実証研究を行った。分析の結果、ベトナムの経済成長においてはDEの影響よりもGEの影響が大きく、こうした傾向はとりわけ最貧困層の間で顕著であることが明らかとされた。

(文責:博士後期課程3年岩本朋大)

 

経済学研究科では、原則として毎月第4火曜日に、定例の研究会(「火曜研究会」)を開催しております。
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経済学研究科火曜研究会


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