TOP > プロジェクト > 『都市における生態系サービスの評価:名古屋での指数策定に向けて 』(2010年度)

プロジェクト

『都市における生態系サービスの評価:名古屋での指数策定に向けて 』(2010年度)

期間 2010年度〜2011年度
研究代表者 香坂 玲(研究所所員)
共同研究者 向井 C史(名古屋市立大学大学院経済学研究科)


プロジェクト紹介

 本研究は、東山での経済評価の経験を踏まえ、都市部での独自の環境指数策定の基礎資料となる情報の収集と分析を加え、提言を行うことを目的とする。
 具体的には、欧米の都市で主流化している、種や個体数の増減などの動向と、科学と政策を単線的な論理で結び付けるDPSIRモデルを批判的に評価し、その限界を踏まえつつ、別のモデルを模索する。例えば、題材は水のサービスなどに特化し、住民の社会価値の把握と地図での分布サービスと満足度という観点からの指数の策定を視野に研究を行なう。
 都市と生物多様性を考える上で、都市の生活は都市部以外の農村、山村、漁村などの地域社会とつながっている。食糧、エネルギー源は大きく都市部以外の場所や海外に頼っている。同時に、集中豪雨や洪水の制御、空気や水の浄化といった調整の機能は、外国から輸入できるわけではなく、街の周りに生態系があってこそ成り立つものだ。「クーラーの要らない街」には、生態系が欠かせない。名古屋市で、指数を検討していく上で、食糧や水の供給サービスだけではなく、調整・制御の機能と呼ばれる、気候や空気・水の浄化といった生態系の機能についての指数化への課題を明らかにする。


活動内容