「リスク評価とリアルオプション」研究会
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2007年度
第1回「リスク評価とリアルオプション」研究会

(名古屋市立大学経済学研究科 宮原研究室)

講演者: 鈴木 亮(日本政策投資銀行 新産業創造部)

タイトル: 「知的財産権担保融資の現状と課題」

講演概要:

 日本政策投資銀行が実施しているベンチャー企業等への支援策を概括し、企業の成長ステージに合わせた取組手法のあり方につき解説する。特に、知的財産権担保融資の基本的な考え方について過去の取り組み事例や実際の担保評価手法を例にしながら理解を深めたい。 担保評価については、少ない事例ではあるが融資時点と企業破綻時での処分事例を併せみることで、知財担保融資の問題点と課題について検討する。 加えて、信託や流動化など最近の動向にも触れてみたい。


日時:2007年7月27日(金)15:00−16:30
会場:名古屋市立大学大学院経済学研究科、大学院第3教室

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主催:名古屋市立大学大学院経済学研究科 宮原研究室
連絡先: Tel:052-872-5718 E-mail:y-miya@econ.nagoya-cu.ac.jp






Risk Workshop 2006
「リアルオプション・アプローチによる 新しい経営戦略の可能性」

(2006年度 第3回 「リスク評価とリアルオプション」研究会)

1. 13:40−14:40

講演者:

今井 潤一(東北大学大学院経済学研究科助教授)

タイトル:

「リアルオプション分析の現状」

概要:

将来の見えない不確実な環境下において,経営者が行う戦略的な意思決定を意味するリアルオプションの基本的な考え方を中心に,現状とその将来性について簡単に説明する. また,実際に実務で利用されている事例や,現在導入が検討されている応用分野の実例を紹介し,リアルオプション・アプローチ導入に必要な条件や,障害,その効果,可能性についての説明を行う.



2. 14:50−15:50

講演者:

中岡英隆(多摩大学大学院経営情報学研究科客員助教授、
元伊藤忠石油開発CIO・CCO)

タイトル:

「スーパーメジャーの経営戦略と資源開発事業のリアル・オプション分析」

概要:

国際石油スーパーメジャーは、伝統的にその巨額の利益の大半を上流の原油・ガス探鉱・開発事業(E&P事業)に求めてきた。また、近年は原油・ガス埋蔵量の会計上の評価を巡ってRoyal Dutch Shellなどの経営の根幹も揺るがしている。一方で、E&P事業は典型的なリアル・オプション・アプローチの題材として取り上げられてきたが、リアル・オプションに特有の課題である市場の非完備性の為、原資産価値のトラッキング問題が実務への応用に大きなハードルとなっている。本講演では、スーパーメジャーの基本的な経営戦略をリアル・オプション的に分析した上で、E&P事業の埋蔵量リスク、トラッキング問題などオプション評価上の諸問題に対する新しいアプローチの提案を行う。



3. 16:00−17:00

講演者:

宮原 孝夫(名古屋市立大学大学院経済学研究科教授)

タイトル:

「期待効用理論に基づくプロジェクトの価値評価法」

概要:

プロジェクトの価値評価の標準的な方法は正味現在価値法(NPV)である。この方法は分かりやすく使いやすいが、その反面いくつかの弱点もある。不確実性やリスクへの対応が一面的であること、プロジェクト推進上の柔軟性の評価が十分でないこと、などである。これらの弱点を改良する方法として、期待効用理論とリアルオプション・アプローチを導入することを検討する。  

日時:2007年2月3日(土)13:30−17:00
会場:名古屋市立大学(山の畑キャンパス)経済学部棟一階101教室

協力:名古屋市立大学経済学研究科 三澤研究室



第2回 「リスク評価とリアル・オプション」研究会

講演者:

長江 剛志 (神戸大学)

タイトル:

一般化相補性アプローチによるリアル・オプション問題の統一的解法

講演概要:

本研究は,様々なバリエーションのリアル・オプション問題をシステマティック に記述・分析するための新しい枠組を提案する.具体的には,まず,従来のリア ル・オプション問題をより現実的な枠組へ一般化したものを確率インパルス制御 問題として定式化する.次に,これらの問題の最適性条件が,いずれも,無限次 元の一般化線形相補性問題(GLCP: Generalized Linear Complementarity Problem)の動学系として記述できることを示す.本研究では,この異なるリア ル・オプション問題に共通の数理的構造と,数理計画分野で開発された効率的数 値解法の隠れた関係を明らかにする:適当な離散的枠組の下で,これらの動学系 が,いずれも,有限次元GLCPに分解できることを明らかにする.これにより,数 理計画分野における最近の研究成果を活用した効率的解法を開発する.


日時:2007年1月11日(木) 13:30−15:00
場所:名古屋市立大学経済学研究科1階大学院第2教室



第1回 「リスク評価とリアル・オプション」研究会

講演者:

宮原孝夫(名古屋市立大学経済学研究科)

タイトル:

「期待効用理論に基づくプロジェクトの価値評価法」

講演概要:

不確実性の下での企業戦略を考える上で、プロジェクトの価値評価(事業価値評価)を適切に行うことは基本的な要件である。プロジェクト評価の伝統的な方法は、正味現在価値(NPV)法である。この方法は分かりやすく使いやすい反面、プロジェクトの持つ不確実性や柔軟性を十分に反映できていない。それらを補う考え方のひとつとしてリアル・オプションが導入されている。 NPV 法とリアル・オプションとを組み合わせた方法は有効性を期待できるが、いくつかの問題点も持っている。一番の問題点は、評価対象のプロジェクトが市場を前提にした理論を適用することが妥当なプロジェクトであるか否かである。妥当なものであれば金融オプションでなされている議論の多くが適用可能であろう。しかし、多くの場合には市場のない資産(non-tradable assets)を扱う問題であり、その場合には別の理論が必要になる。 この場合に有効と思われる理論に、効用無差別価格(utility indifference price)とリスク測度の理論があり、現在の最先端の研究として進展中である。本稿では、効用無差別価格理論の紹介とそれに基づくプロジェクト評価法を論じる。


日時:2006年5月18日(木)16:00−17:00
場所:名古屋市立大学大学院経済学研究科、大学院第3教室




第4回 「リスク評価とリアル・オプション」研究会

講師:

   中岡英隆(多摩大学経営情報学部・大学院講師、元伊藤忠石油開発CIO・CCO)    

演題:

「リアル・オプションによる資源開発プロジェクトの資産価値評価」
日時:2006年1月16日(木)16:00−17:00
会場:名古屋市立大学大学院経済学研究科、大学院第3教室

講演概要:

原油・ガス資源開発事業は、当に地質・物理探鉱・石油工学などの技術分野から契約、 更には財務分野にまで亘る不確実性の制御技術の集約とも言える事業であり、 典型的なリアル・オプション・アプローチの題材として優れた先行研究がなされて来た。 しかしながら、リアル・オプション価格評価に特有の課題である市場の非完備性の為、 プライシングに必要な原資産価値のパラメータの推定をどう行うかが実務への応用に際して大きなハードルとなっている。 本研究では、先行研究を踏まえて理論的フレームワークを整備した上で、 原資産価値とボラティリティのトラッキングに関する新しい実務家的ソリューションを提案する。 また、原油価格に平均回帰過程モデル、ボラティリティ変動モデルを適用すると、 オプション価値にどんなインパクトが与えられるかについての実証的な検証とそのインプリケーションにつき考察を行う。


第3回 「リスク評価とリアル・オプション」研究会

講師:

高嶋 隆太(東京大学大学院工学系研究科)

演題:

発電事業の投資戦略とその評価

1.日時:平成17年11月10日(木)16:00−17:00
2.会場:名古屋市立大学経済学研究科、大学院第3教室


講演概要:

電力自由化が進展する中、発電事業において、柔軟性を持った経営戦略が発電設備価値の増加へとつながることから、 不確実性に対応した経営戦略の重要性が高まっている。 さらに、電力自由化における発電事業のような、これまでとは異なった新たな経営環境に適した評価手法が必要となる。 そこで本研究では、建設と操業の両期間を考慮した不確実性下での発電設備の事業評価を行う。 建設費、電力価格、燃料費の不確実性を考慮し、シミュレーションにより事業価値やその分布を算出した。 また、操業期間におけるスパークスプレッド・オプションの有効性を示し、建設期間における投資率変更戦略を行うことで、 さらに事業価値は増加することが分かった。    


第2回 「リスク評価とリアル・オプション」研究会

講師:

辻村 元男(龍谷大学経済学部)

演題:

技術革新を考慮した不確実性下における戦略的環境政策

日時:平成17年8月31日(水)15:00−16:00
会場:名古屋市立大学経済学研究科、大学院第3教室


第1回 「リスク評価とリアル・オプション」研究会

13:15−13:25


ご挨拶:「リスク評価とリアル・オプション」研究会の目指すもの

宮原 孝夫(名古屋市立大学大学院経済学研究科教授)

講演

13:30−14:20

講師:

浦谷 規(法政大学工学部経営工学科教授)

演題:

プロジェクト・ファイナンス入門


14:30−15:20

講師:

前田 祐治(滋賀大学大学院経済経営リスク専攻博士(後期)過程)

演題:

製造物賠償責任リスクのモデリング


日時:平成17年7月28日(木)13:15−15:30
会場:名古屋市立大学経済学研究科、大学院第3教室

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主催:名古屋市立大学大学院経済学研究科 宮原研究室
連絡先: Tel:052-872-5718 E-mail:y-miya@econ.nagoya-cu.ac.jp