平成13年度


『バス路線に対する利用客の満足度について』

横関 夕紀


『短期的株式保有のポートフォリオ選択問題』

大橋まゆみ
田中 睦美
森田 裕子













 

 


『バス路線に対する利用客の満足度について』

横関 夕紀


  私たちが、普段何気なく利用する公共交通機関といえばバス。あるいは、地下鉄と答えることもできるであろう。それも、名古屋市営の交通を利用する機会が多い。こ れらは都市活動を支える基盤となっており、また、高齢化社会の到来、地球環境問題への関心の高まりから、人・地球にやさしい公共交通機関として、その果たすべき役 割がますます重要視されている。 


 しかし、名古屋市交通事業を取り巻く経営環境はますます厳しくなるばかりである。特にバスに関しては、営業キロは平成11年度末までに692キロと、ほぼ市内全域に及 んでいるにも関わらず、乗車人員に関しては私的交通手段の利用者の増加により、減少の一途である。また、平成13年度から需給調整規制が撤廃され、民営事業者との間 で競争時代へと突入する。


  このような中、現在、名古屋市昭和区・瑞穂区あたりを中心に大規模な工事が行われている。名古屋市初の地下鉄環状線を建設しているのである。形成区間は地下鉄四 号線(名城線)大曽根・新瑞橋区間で、すでに大曽根からドーム前矢田、砂田橋間は開業されており、平成16年度全線開通を目指し、着々と進められている。名古屋市の 地下鉄には東山線・鶴舞線・名城線・桜通線の四線が開通しているが、名城線は東山線についで二番目の利用客数を誇り、環状化することでさらなる利用客増が見込まれ る。


  そこで問題となるのが現在のバス路線である。地下鉄環状化後、この区間を並走しているバスの利用客の減少は否めない。民間に負けない経営基盤の強化に向けて、バ ス路線の再編成の必要が迫られているのである。


  そこで、現在この区間を運行する八事11系統の重要度を利用客の満足度により評価する。




『短期的株式保有のポートフォリオ選択問題』

大橋まゆみ
田中 睦美
森田 裕子

 


 わが国の国民の金融資産は、1300兆円に上っており、そのうち、55%が銀行、郵便局などの預貯金などで運用され、株式や債権、投資信託などの有価証券運用は、 わずか15%に過ぎない。これは、「元本が保証されている」とか、「銀行などの金融機関は信用できる」など、安全性重視の金融資産の運用で、超低金利のもと、収益 性が極めて低い結果となっている。


  しかしながら、最近では、株式などの有価証券に対する国民の関心が高まりつつあり、昨年には、個人投資家の株式のシェアが、30%に達し、外国人投資家とともに 株式市場の活性化に寄与していると言われている。


  一方、アメリカでは、わが国とは逆に、国民の金融資産運用のうち、60%近くが株式、投資信託などの有価証券で、預貯金による運用は、わずかに10%程度に過ぎ ず、この株式投資などがアメリカの史上最長の好景気を支えているようだ。


  これまでわが国では「株式」のことはよくわからないとか、「株式投資」は怖くて近寄りがたいなどということで、広く国民の資産運用手段として必ずしも利用されて いない実情にある。しかし、よく考えてみると、戦後わが国が、世界に例を見ないといわれるような驚異的な経済成長をとげて、世界のトップレベルの生活水準に達し、 豊かで平和な暮らしができるようになったのは、この経済発展を支えてきた企業活動、つまり株式会社の活動が中心的な役割を演じてきたことが最大の要因である。


 以上のことより、株式による資産運用が今後の日本経済において不可欠であり、つまり 我々の資産運用の形態も変化していくだろう。また、銀行の安全神話も崩れ、年金制度も崩壊しつつある。これまでのような預貯金のみに頼る時代ではなくなっている。


 私達は、株式を身近に感じ、ゼミで習得したオペレーションズ・リサーチの手法を用いて、株式投資について考えてみた。銘柄1つだけに集中してお金を投資すると、リ スクが高くなるので投資先をいろいろな業種やいろいろな銘柄に分けてリスクを分散するようなポートフォリオを作成する。このとき、投資家の満足度の大きさを効用関 数で数値的に表し、得られる利益が大きいほど投資家の満足度も大きいと考えられるので、効用関数を最大化する。