INTERVIEW

平岡 さん

大学病院 看護部長・副院長

Sui Hiraoka

プロフィール

名古屋市立大学病院副病院長・看護部長。看護師をはじめとする病院職員たちが、それぞれの専門性を発揮し、やりがいをもって働ける職場づくりを目指し、病院運営のマネジメントに携わる。3児の母。

周囲に頼りながら、家族との時間を大切に。

看護部長の仕事

病院では、365日24時間高度急性期医療を提供する。看護職は夜勤のある不規則な勤務シフト、そして女性のライフイベントである妊娠、出産、介護など仕事を継続していく上での課題は尽きない。平岡さんはこれらの課題解決を進めるため日々奮闘している。また、最近では増えてきた男性看護師たちの働き方についても、育児休暇取得の要望の実現にはお互いを理解し働く環境を考えていくことが重要だと指摘した。現在はマネジメントがメインの職に就いているが、子育て期には現場の看護師や看護師長として夜勤もしていた。

 

子育てのスタンス

長女が小学校に上がった時に看護師長になった平岡さん。それまでの夜勤のある生活では、ほとんどご自身の両親や時には同じ保育園に通う親仲間が長女を預かってくれ、長女のおおらかな性格も功を奏し“おとまり”の日を楽しんでいたとのことである。平岡さんは「子どもに“申し訳ない”と思ったことはなく、病院での私の仕事についてよく話していましたし、子どもがいろんな人のなかで育つのもいいかもと思っていました。子どももいろんな事を学んでいて、親以外の人との“接し方”も自然と経験したのではないかと思います。お泊りから帰ってくると○○ちゃんのおうちのカレーは○○が入っていて・・・とか体験したことや驚いたことなどどんどん話してくれ、その話を聞くのも面白かったですね。」という。様々な人からのサポートに感謝しながら子育てをし、そのつながりの中で子どもが育ってきた。平岡さん自身も子どもを通して深い人間関係を築くことができたいい経験だったという。

 

可能な限り大切な人たちとの時間を過ごす

管理者となり忙しい日々を送ってきた平岡さんだが、「家族との時間も大切にしたい」との思いから、子どもの大きな行事や部活の大会にはほとんど参加してきた。子どもの送り迎えは夫と当番制。当番の日は「お迎え当番」バッチを病棟のボードに貼り、他のスタッフにもわかるようにしていた。しかし、仕事が終わらず近所の人にお迎えを頼むこともあった。「普段は迎えに行けないこともあったが、子どもにとって大事な思い出になるような時はなんとか都合をつけて行く。時間には限りがあるので自分自身で仕事をしながらも大切にしたいことを日々選択していました。」という。以前、施設に入所していた母親に会うために週に2回は仕事の折り合いをつけていた様に、自分に可能な限り大切な人たちとの時間を過ごすようにしているという。こういった自分自身の経験も患者さんに真摯に向き合う看護に繋がっていて「人生に無駄な経験など何もないですね。」と話してくれた。

平岡さんも企画に携わった小児科エレベーターホール

公立大学法人名古屋市立大学

愛知県名古屋市瑞穂区瑞穂町字川澄1