INTERVIEW

浅井 清文さん

大学院 医学研究科 研究科長

Kiyofumi Asai

プロフィール

名古屋市立大学大学院医学研究科の研究科長。研究分野は神経組織の中のグリア細胞。2児の父(子どもはすでに成人された)

家庭と仕事、両立の鍵は夫婦での分担でした。

研究科長と研究者として

浅井さんは現在医学部・医学研究科長として医学研究科のマネジメントに携わっている。ご研究は神経細胞を支えるグリア細胞の重要性を解明することがテーマである。大学のマネジメントをする前は、4割から5割は自分の研究に時間をあてることができたが、現在は7割から8割の時間をマネジメントに費やすという多忙な日々を送っている。

 

家庭での協力の必要性

浅井さんご夫婦は妻が小児科勤務で共働きであったため、家事育児の分担が仕事と家庭を両立するための鍵となったという。子どもが幼い時には主に妻が子育ての中心となっていたが、妻が当直の時は浅井さんが主体となって子どもの世話をした。早く仕事を切り上げて子どもを保育園に迎えに行き、妻が準備しておいた離乳食を温め、お風呂に入れて寝かせることもしていたそうである。また、妻が食事の下ごしらえや指示書を準備してから出かけ、浅井さんが指示書を見て子どもたちの世話や家事をこなす、という分担もしていた。この他にも、勤務が大変だった時には、夫婦のルールとして企業でいうところの「ノー残業デー」を作り、少しでも家庭に時間をまわせるような取り組みもしていたそうだ。このように浅井さんが家事育児をしやすいように妻が協力してくれていたおかげで、「どうにか家庭と仕事の両立ができた。」と語る。

 

仕事と趣味のワークライフバランス

育児を終えた浅井さんにとってのワークライフバランスは、仕事と趣味の両立である。ラン二ングや写真、自作パソコンの組み立てなど多方面での趣味を持っている。今は主にランニングに力を入れており、月に1回程度マラソンにも参加している。医学研究科長として業務が忙しい中でも、自分の中で仕事と趣味の時間を区切り、メリハリをつけているという。「意識的に時間を作らないと趣味を充実させることは難しい。」と話してくれた。

 

病児保育の必要性

「今後は病児保育の更なる拡充が必要になってくる。」と浅井さんはいう。女性医師を含めて、育児をしやすい環境が整ってきているものの、子どもが急に病気になってしまった時に、熱がある子どもを預かってくれる保育園は少ない。小児科医院などに熱のある子どもを預かってくれる場所を作ることで、急に職場を離れられない時の大きな負担が解消される。医療従事者という立場から見ると、このような病児保育の環境が整うことで、女性が働きやすい環境ができるのではないかと浅井さんは考えている。

趣味の自作パソコンを紹介

研究室で使われている実験器具

公立大学法人名古屋市立大学

愛知県名古屋市瑞穂区瑞穂町字川澄1