INTERVIEW

岩佐 多実子さん

総合情報センター

Tamiko Iwasa

プロフィール

名古屋市立大学総合情報センターに勤務。各キャンパスの4分館(図書館)を経て現在、山の畑分館の分館主任をつとめる。3児の母。

職場は、一個人として社会に参加できる大切な場所。

大学図書館員として働く

短大で司書の資格を取り、名古屋市に司書職採用され名古屋市立大学に配属された岩佐さん。現在は分館主任として、山の畑分館のまとめ役をしている。大学図書館のサービスは、教員や学生といった特定の利用者を主な対象としているため公共図書館とは異なる部分も多い。従来の紙の学術雑誌にかわる海外電子ジャーナルの契約や管理など、採用当時には考えられなかった業務に多くの時間を割いている。また、学生にとって図書館がよりよい学習スペースになるような環境作りも大切である。「大学の主役は研究者である教員や、学生の皆さんです。さまざまなご要望に出来る限りお応えできるよう、職員一同が心がけています。」

 

仕事と家事・育児

 岩佐さんは高校生・中学生・小学生の3人の子どもを持つ母親でもある。1999年の最初の出産の時から毎回育休を取得、子どもが幼い時期は保育園を利用して働き続けた。印象的だったのは、岩佐さんは家庭と職場でスイッチを無意識に切り替えているということだ。「子どもが3人もいると子ども中心の生活になりがちですが、仕事と家庭の両方を常に気にしていると自分がパンクします。働く母親には、それぞれの場に瞬時に対応できる切替スイッチが自然に備わるのでは。」という。3人の子どもの存在は岩佐さんの日々の喜びである一方、一人の時間が持てないという事実もあるが、「職場」は一個人として社会に参加できる大切な場所だと考えている。日々の忙しさやトラブルも多いが、年を経るごとに職場と家庭の両方で楽しみを見いだせるようになってきたそうだ。

 

今後のワーク・ライフ・バランス

 仕事の面では、大学図書館をとりまく状況が激変し、その存在意義がゆらいでいることを危惧している。大学内外の変化を見きわめ、図書館はもっと外向きに発信することを求められており、利用者にいつも頼りにされる大学図書館を目指したいと考えている。また、自身が働く母として長年職場の理解・協力を受けてきた立場から、次世代の、特に子育て中の母親が安心して働ける職場を守っていく責任を感じているという。私生活では、わが子と「じっくり遊ぶ」という経験をやり残した分、将来は何か子ども達とふれ合えるような活動がしたいそうだ。上の子2人の受験が落ち着いたら、ゆっくりとした日程で旅行に行くのも夢と語ってくれた。

カウンター業務の様子

本の修復も大切な業務のひとつ

公立大学法人名古屋市立大学

愛知県名古屋市瑞穂区瑞穂町字川澄1