INTERVIEW
上野 朋子さん
大学病院 薬剤部
Tomoko Ueno
プロフィール
名古屋市立大学病院の薬剤部に勤務。主な業務は、調剤と服薬指導。3児の母。
子どもを持ちながらでも、やりたいことはやれる。
薬剤師としてのやりがい
上野さんが行っている調剤は、患者さんのお薬を用意する段階までの仕事であり、医師からオーダーされた処方や実際の投与量が間違っていないかなど、様々なことを確認する。常にミスなく、迅速に仕事ができるように心がけている。患者さんにお薬を直接渡す場合もそうでない場合も、患者さんの顔を想像し、「ひと」を意識している。また、患者さんに薬の飲み方を説明する服薬指導では、自身の妊娠と出産の経験を活かし、そのような目線から患者さんに対応できることにやりがいを感じている。
子どもとの時間
仕事以外の時間は、「基本的に子どもと過ごしています。平日は保育園に迎えに行き、夕食、勉強や習い事の手伝い、食事、一緒にお風呂に入ったり、あまりゆっくりできないですが、その中で子どもと毎日の出来事を話しするようにしています。」平日に子どもと遊ぶことはあまりできない代わりに、休みの土日に一緒に出かけるそうだ。また、「日々の生活を通じて子ども達に教わることもとても多い。」と話してくれた。
仕事と生活の両立のコツ
育休を3人の子どもについて各々1〜2年取得。育休取得に対して、職場内で否定的な反応は無かったとのことである。また、月に数回ある当直などで家にいられないときは、夫が子どもの面倒を見ている。夫と家事の分担は、仕事の復帰前に話し合いをし、ある程度決めているが、状況に応じて自然に決まる部分もあり、暗黙の了解の上で協力し合っている。また、仕事の時間が自分一人の時間でもあるため、気持ちの切り替えをしっかりと行い、家では仕事のことはあまり考えないようにしている。
自分の信念に一生懸命に
家庭での自由な時間は多くはないが、職場は、自身のことを一人の母ではなく、一人の薬剤師としてみてくれる環境であるため、仕事の時間は大切にしたい、と話してくれた。
晩婚化が進んでいるといわれる近頃だが、子どもを持ちながらでもやりたいことはやれると上野さんは話す。「これからの若者も、結婚や就職などによって状況が変化することがあっても、ぶれることなく自分の信念に一生懸命に向かっていってもらいたいです。」と話してくれた。現在、上野さんはさらなるスキルアップのために資格取得に向けて邁進している。
外来患者にお薬を渡す業務
調剤の様子