修論を書く際に知った TeX に関連したことを書いてみました。いわゆる覚書です。
ちょっとしたことでも、いざ調べるとなると手間ですから、時間の節約に少しでもお役に立てれば幸いです。
奥村晴彦著「 [改訂第3版] LaTeX2e 美文書作成入門」を購入する、というのが一番確実な方法だと思います。この本には TeX を利用して文章を書くために必要なものをインストールしてくれる CD-ROM が付録として付いていますから、とっても簡単です。
奥村先生の本に付属の CD-ROM からインストールすれば、本から入手できるものの中では最新のものが手に入ると思います。
また、この本は TeX についてとてもわかりやすく書かれていますので、おすすめです。
奥村先生のサイトの「Windows へのインストール」に TeX のインストール法が丁寧に書かれているのでそちらを参考にされるとよいと思います。それから、dviout をインストールしたら環境変数の PATH に ;C:\dviout を付け加えて置きます。また、TeX フォーラムの「複数の TEXMF ツリーを使う方法」を、読んでおく事をお勧めします。
WinShell はとても扱いやすいソフトでした。ただ、WinShell は読み込みに随分と待たされますし、元に戻す ( Ctrl + Z ) ことが一回しかできませんから、修士論文を書く際には不満も残ります。
ここでは、高機能エディタとして xyzzy ( フリーソフトウェア ) と秀丸 ( シェアウェア
) を利用する方法を簡単に紹介したいと思います。
奥村先生のサイトの「Windows へのインストール」あたりのことはすでに終わっているものとして話を進めます。
xyzzy をインストール
まず、ここから xyzzy-0.2.2.233.lzh をダウンロードさせてもらいます。
そして、C:\ (←例えば)にアーカイブ(圧縮されたファイル)を展開します(lzh形式の圧縮ファイルを解凍できるソフトがなければ、Vector や窓の杜とかで探してみてください。
そしたら解凍レンジ(解凍ソフト)とか Lhaplus (圧縮解凍ソフト)が見つかると思います。ちなみに、私はLhaplus を使っています)。すると、xyzzy フォルダ( C:\xyzzy ←適宜、xyzzy をインストールしたフォルダに読み替えてください)ができていると思います。
そのフォルダの中に xyzzy.exe がありますから実行(ダブルクリック)してみてください。
これだけで xyzzy が使えます。ついでに、「表示」→「ツールバー」の「標準」にチェックを入れておきましょう。xyzzy の標準のキーの割り当ては、Windows のそれとは異なっています(ただ、Windows のキーバインドにすることも可能です。詳しくは稲原氏のxyzzy日記を見られるといいでしょう。また、toggle-gates が便利です)。
例えば、「コピー」するつもりで Ctrl + c と押しても、コピーしてくれません。xyzzy は何か次の文字が入力されるのを待っていると思います。
とりあえず、はじめの内はマウスを使っておきましょう。また、変なキーを入力して困ってしまったら、とりあえず、Ctrl + g ( quit )。xyzzy について知りたければ、稲原氏の xyzzy日記に行ってみられるのが一番ではないかと思います。xyzzy についてとても分かりやすく説明されています。
KaTeX をインストール
ここから、katex1.67.1.8 をダウンロードし、C:\xyzzy\site-lisp に展開します。
katex というフォルダ( C:\xyzzy\site-lisp\katex )ができていると思います。そのフォルダの中に、install.txt がありますから目を通しておきましょう。
では、install.txt に従って、インストールしていきましょう。
とその前に、次のように環境変数を設定します( xyzzy をインストールしたフォルダを指定してください。今の場合は、 C:\xyzzy です):
XYZZYHOME C:\xyzzy それから、xyzzy フォルダ( C:\xyzzy )に .xyzzy ファイルと site-lisp フォルダ( C:\xyzzy\site-lisp )に siteinit.l ファイルを作っておいてください。↓な感じ
としてとしてとする。つぎに
;; 花鳥の設定(必須) (push "~/site-lisp/katex" *load-path*) (require "elisp") (push '("\\.tex$" . elisp::katex-mode) *auto-mode-alist*) (autoload 'elisp::katex-mode "katex" t) (setf elisp::tex-command "platex")
;; 花鳥の設定(オプション) ; M-x katex-mode で花鳥を起動 [xyzzy:07770]より ;(defun katex-mode() ; (interactive) ; (elisp::katex-mode)) ; かてふツールバーを使う ;(setf elisp::*KaTeX-use-toolbar* t) ; jsarticle をデフォルトにする ;(setf elisp::KaTeX-default-documentclass "jsarticle") ; M-RET ;(set-extended-key-translate-table exkey-M-return #\M-RET) ; paren.l を KaTeX モードに対応させる [xyzzy:07332]より ;(add-hook 'elisp::katex-mode-hook #'(lambda() ; (set-syntax-match (syntax-table) #\( #\)))) ; タイプセットバッファの高さを調整 [xyzzy:07590]より ;(setf elisp::KaTeX-default-pop-window-height "3") ; 自動改行をやめる [xyzzy:07892]より ;(add-hook 'elisp::katex-mode-hook ; #'(lambda () ; (auto-fill-mode nil)))を .xyzzy もしくは、siteinit.l に書き込みます( セミコロン( ; )以降その行の終わりまでコメント文として無視されます )。 ただし、siteinit.l に書いた場合は、.xyzzy に
(push "~/site-lisp/katex" *load-path*)と書いておきます。
どちらのファイルに書いたらいいか悩まれるようであれば、とりあえず、.xyzzy に書いておけばいいと思います。
ここまでで、xyzzy をいったん終了し、もう一度 xyzzy を起動させます( siteinit.l ファイルに書いた場合は、Shift + Ctrl を押しながら xyzzy を起動させます)。これで拡張子が tex のファイルを開けば自動的に KaTeX が起動するようになると思います。
試しに、拡張子が tex のファイルを開いてみましょう。
Ctrl キーを押したまま x f と順にたたいて、フルパスを記入。ファイル名は test.tex としてみます(←もちろん、すでに拡張子が tex のファイルがあるのなら、そのファイルを開いてみてもO.K. )。フォルダは適当に指定して下さい。doc まで打ってスペースキーを押すと Documents と補完してくれると思います。すると、KaTeX が起動すると思います(「かてふ」と表示されていると思います)。
また、Alt キーを押しながら x を押し、elisp::katex-mode と打ち込んでも KaTeX を起動できるそうです。
ただ、MLの[xyzzy:07770]に書かれてありましたが、初期化ファイル( .xyzzy または siteinit.l )に(defun katex-mode () (interactive) (elisp::katex-mode))と書いておけば、Alt + x katex-mode ( ka まで入力し、Tab キーを押せば katex-mode と補完してくれます) で、KaTeX を起動できます。こっちのほうが、elisp::katex-mode と打ち込むより楽ですね。
もし、余力があれば、バイトコンパイルをしておきましょう。KaTeX の起動・実行速度が速くなるみたいです(バイトコンパイルの仕方は katex/katexins.l に書かれてありますが、一応)。
Alt + x の後 load-library 〈Enterキー〉katex/katexins 〈Enterキー〉Alt + x の後 elisp::katex-byte-compile 〈Enterキー〉xyzzy をいったん終了し、もう一度起動させる。KaTeX を試しに使ってみる
xyzzy.exe をダブルクリックしてください。
として、Alt + x の後、katex-mode と入力し、KaTeX を起動させてください。
(もしくは、 Ctrl + x Ctrl + f で test.tex ファイルを新しく開く)
Ctrl + c の後、s を押してください。すると、
と聞いてきます。ここでは、デフォルトのままでいいので、Enter キーを押します。
次に、ドキュメントクラスのオプションを聞いてきますので、 a4paper, 12pt と入力してみてください(a4 まで入力してスペースキーを押せば a4paper と補完してくれます)。
最後に、ドキュメントクラスは jarticle で良いか聞いてきますが、ここでは jsarticle と打ち込みましょう。ついでにユーザー辞書に登録してしまいましょう( U を押してください)。次回やってみるとき、スペースキーを押してみてください。すると補完入力の一覧が表示されますが、jsarticle がその一覧に加わっていることが確認できます。jsa と入力し スペースキーを押すと、jsarticle と補完してくれます。
Ctrl + c を押した後、 b d と順に押します。すると
となります。 Test と打ち込み、ファイル名を test.tex として保存してみてください。
Ctrl + c を押してから、t を押すと
と表示されると思います。 j を押して pLaTeX を実行してください。
すると、別ウィンドウにコンパイルの結果が表示されると思います( こんな感じ )。
ところで、WinShell に慣れた私には、このウィンドウはやや広く感じました。この窓の高さを調整するには、初期化ファイルに(setq elisp::KaTeX-default-pop-window-height 4)と書くとよいそうです([xyzzy:07590]より)。ちなみに、数字文字列で指定した場合には行数で高さを指定できるみたいです。たとえば、
(setq elisp::KaTeX-default-pop-window-height "3")とすると、窓の高さは3行分になります。
最後に、Ctrl + c を押した後、 t を押してから、 p を押すと、何か聞いてきますがそのまま Enter キーを押していくと、プレビューアが起動して、Test と表示されると思います。
jsarticle をデフォルトに
jsa まで打ち込んでスペースキーを押せば、jsarticle と補完してくれるといっても、慣れてくるとそれすら面倒に思えてきます。そんなときには、初期化ファイルに
(setf elisp::KaTeX-default-documentclass "jsarticle") と書いてみましょう。 jsarticle がデフォルトになってくれると思います(再起動して設定を反映させることを忘れずにね)。
かてふツールバーを使う
また、初期化ファイルに
(setf elisp::*KaTeX-use-toolbar* t) と書いておくと、KaTeX が起動する度に、コンパイルとプレビュー用のツールバーが表示されるようになります。
ところで、初期化ファイルから (setf elisp::*KaTeX-use-toolbar* t) を消しても、「表示」−「ツールバー」の「かてふ(K)」は消えずに残っているのではないかと思います(私だけかも)。これを消したければ、*scratch* バッファ(←xyzzy を起動させたときに表示されているところ)で(delete-command-bar 'elisp::KaTeX-tool-bar)と書いて、Ctrl キーを押しながら、Enter キーを押します。環境変数 TEXEDIT の設定
また、次のような環境変数を設定しておくと
TEXEDIT C:\xyzzy\xyzzycli.exe "%s" -g %d foo.tex ファイルをコンパイルしてエラーが発生したとき e を入力すると、エラーのある行にカーソルが移動してくれると思います。
例えば、のような間違った文書をコンパイルすると
のように4行目の \end{documen} が間違っていることを教えてくれます。ここで、↓な感じに
e を入力すると
とエラーのある行にカーソルが移動します。間違ってるところを直して再コンパイルすると
コンパイル成功(↑な感じ )。
追記:とはいえ、こんな設定をしなくても、KaTeX は自動でエラー行に飛んでくれます。実際、
エラーが起きたとき(こんな感じ)には、 x を入力して処理を中断してから、texファイルが表示されているところをクリックすれば、エラー行にカーソルが移動してくれます( 再び、そのエラー行に戻りたいときは、Ctrl + c ' とします )。
ただ、個人的には、e を入力する(見難かったら Ctrl + x 1 とする)方が楽なような気がします。source special
それから、dviout の 「option」→「Setup Parameters」 (↓こんな感じ)
として、「Common」をクリックして src の部分に
C:\xyzzy\xyzzycli.exe ^s "%s" -g %d と書いてみてください(↓な感じ)。書き終えたら、save をクリック。
それから、先程作った test.tex ファイルを↓な感じに書き換えてみてください。
そして、コマンドプロンプトから( Ctrl + x c でコマンドプロンプトを開けます)、 platex -src test.tex と打ち込んでください。↓な感じ。
コンパイルに成功したら(失敗してしまったら、x を入力するのでしたね)、exit と打ち込み Enter キーを押してコマンドプロンプトを閉じてください。
そうしてできた dvi ファイルを開いて( Ctrl + c t p とするのでしたね。ただ、先程開いた test.dvi を閉じていなければ、それを表示させてみてください。新しい方の test.dvi ファイルの内容が表示されます)、適当な行をダブルクリックしてみてください。エディタの該当する行に飛んでくれると思います。↓な感じ。
誤植がないかチェックしているときにとっても役立つ機能。
また、初期化ファイルで (setf elisp::tex-command "platex") と書いたところを
(setf elisp::tex-command "platex -src") と書き換えて( -src を加えて)、Ctrl + c t j としても同じことができます。
オンラインヘルプと info の設定
katex/install.txt に従って、オンラインヘルプと info を使えるようにしておきます。install.txt に書いてある通りなのですが、一応。
まず、
yatexHLP.jp ファイル(C:\xyzzy\site-lisp\katex\help\yatexHLP.jp)を etc フォルダ(C:\xyzzy\etc)にコピーし、 katexHLP.jp と名前を変えます。これで、オンラインヘルプが使えるようになると思います。つまり、適当なコマンドにカーソルを合わせて、Ctrl + c ? と押すとそのコマンドの説明が表示されると思います。また、Ctrl + c / と押してから適当なコマンドを入力すると、そのコマンドの説明が表示されたかと思います。
例えば、
↑な感じに equation のところにカーソルを持っていった状態で、Ctrl + c ? と打ち込むと
のように表示されるので、equation がちゃんと表示されていることを確認してから Enter キーを押すと、
と説明が表示されます。
次は、info の設定ですね。とその前に、info ファイルをみるにはYamamoto氏の info ファイルビューア( info.l )が必要だと思いますので、導入しておきましょう。
こちら(Yamamoto氏の xyzzy を使う)から、info-0.9.lzh をダウンロードします。
あとは、 README ファイルに従って設定していくだけです。
ちなみに、私は、メニューとノードの文字色が分かりづらかったので、初期化ファイルに;; info の文字色を変更と書き足しています。
; メニューの文字色
(setf ed::*info-menu-forecolor* 4)
; ノードの文字色
(setf ed::*info-node-forecolor* 4)まず、docs フォルダ(C:\xyzzy\site-lisp\katex\docs)にある
yatexj と yatexeを info フォルダ(C:\xyzzy\info)にコピーします。
つぎに、info フォルダ(C:\xyzzy\info)の dir ファイルに* YaTeX: (yatexj). Yet Another tex-mode for Emacs. (Japanese).
* YaTeX-e: (yatexe). Yet Another tex-mode for Emacs. (English).
* yahtml: (yahtmlj). Yet Another HTML-mode for Emacs. (Japanese).と書き足します。↓な感じ。
これで、設定完了です。試しに、Alt + x info と打ち込んでみて下さい。すると
と表示されると思います。内容を表示させたいところにカーソルを移動させて(↓な感じ)
Enter キーを押すと内容が表示されます(または、 * YaTeX 付近をクリック)。↓な感じ(ここで、KaTeX の使い方を学びましょう)
それから、
l 戻る q 終了 くらいを押さえておけば大丈夫だと思いますが、とりあえず h を押してみてください。
KaTeX の使い方については、こちら(成宮先生の野鳥わぁるど)を参照されるとよいと思います(とても分かりやすいです)。
それから、install.txt に書かれてあるように、初期化ファイルに(set-extended-key-translate-table exkey-M-return #\M-RET) と書いておくと、↓な感じのことができるそうです。
「一番目 Alt + Enter キー」で 次の行に \item が補完されます。
KaTeX は例えば、“(” を入力すると自動で閉じてくれます( “)” を補完してくれます)。
さらに、“\left\{” と打ち込むと、これまた自動で閉じてくれます( “\right\}” を補ってくれます)。
すごい!
ついでに、paren.l を使えるようにしておくともっといいと思います。
このあたりが、WinShell を使っていた私がKaTeXに魅せられた一番の理由でしょうか。
MicroSPELL 1.0JI
スペルチェック用のソフトとして MicroSPELL を導入してみましょう。
まず、こちらから spljie.lzh と spljgd.lzh をダウンロードし、デスクトップにでも解凍します。
次に、C:\spell フォルダをつくります。ついでに、環境変数 PATH に ;C:\spell を付け加えておきます。
そして、spljie.lzh を解凍して得られたフォルダから、DMERGE.EXE,SPELL.EXE,SPELLSC.EXE,SPELL.DOC を C:\spell にコピーします。
それから、spljgd.lzh を解凍して得られたフォルダから、COMMON.TXT,DICT.DCT も C:\spell にコピーします。次に、コマンドプロンプトから、dmerge -i -rc:\spell\dict.dct と打ち込みます。↓な感じ
すると、
と表示され、C:\spell\dindex.txt というファイルができていると思います。
ついでに、spljgd.lzh を解凍して得られた、MATHDIC.LZH を解凍して、主辞書に MATH1.ADD と MATH2.ADD を付け加えます。
MATHDIC.DOC に書いてある通りなのですが、一応。MATH1.ADD,MATH2.ADD,MATH1C.SUB,MATH2C.SUB を C:\spell に移動させます。次に、Windows NT/2000/XP で使う場合は C:\WINDOWS\system32 フォルダにある config.nt ファイルと config.wow ファイルに
そして、コマンドプロンプトから、dmerge math1.add math2.add と打ち込みます。↓な感じ
すると
となります。ここで、y を押すと、
となります。続けて dmerge -s math1c.sub math2c.sub を打ち込み(↓な感じ)
途中 y を押せば となり、書き込み完了です。
まったく同様に、TEXDIC.LZH を解凍して得られた ADD ファイルをすべて C:\spell にコピーして、コマンドプロンプトから
dmerge primtex.add plain.add plainwd.add amstex1.add latex.add amstex2.add amstexwd.add latexwd.add
と打ち込みます。それから
dmerge jplain.add jlfont2.add jlplain.add jarticle.add jbook.add jreport.add
と打ち込みます。 以上で、辞書の用意が終わりました。device=ansi.sysを書き足しておけばよいそうです(参照先)。ちなみに、私の場合はdevice=%SystemRoot%\system32\ansi.sysと書かないとうまく動いてくれませんでした。それでは、実際に使ってみましょう。まずは、と、わざと間違えた TeX 文書を用意します (^^;;) 。それから、コマンドプロンプトを開いて( Ctrl + x c )
↑のように、spell -- -d -t\ test.tex と打ち込みます。すると
と表示されます。反転しているところが、間違っているらしいのですが、今の場合、問題ないので迷わす S を入力します。すると今度は
となり、jarticle ではないかと聞いてきます。ここで、F を入力すると反転表示している部分が交換されて、jsarticel から jarticle に修正されますが、ここでは、L を押して、ユーザー辞書に登録してしまいしましょう(ユーザー辞書 add.txt は test.tex のあるフォルダにできています)。次に
と表示されました。ここでは、迷わず f を押します。
test と直してくれましたね。LaTeX のキーワード “document” の間違いも指摘してくれています。 f を押して直しておきましょう。
スペルチェックが終わったら、exit と入力してコマンドプロンプトを閉じてください。 ユーザー辞書( add.txt )を C:\spell に移動させて、コマンドプロンプトからdmerge c:\spell\add.txtとして、主辞書に追加しておきます。それから、とりあえず、add.txt を added_1.txt とかに書き換えておきます。 さらに詳しいことは、spell.doc ( C:\spell\spell.doc ) に書かれてあります。template-insert.l
もし、余力があれば、template-insert.l を導入してみましょう。kia's website で公開されていますのでぜひ使わせてもらいましょう。雛形が使えるようになり、とっても便利です。
追記:ただ、texファイルにしかテンプレートを使わないというのであれば、次のようにしたほうが楽かもしれません ( が、余力があれば、template-insert.l を導入した方がいいような気がします)。まず、template-insert.lzh をダウンロードし、展開して得られた template-insert.l を site-lisp フォルダに移します。
例えば、xyzzy フォルダ(C:\xyzzy)に work というフォルダを作り、その中に template.tex というテンプレート用のファイルを用意しておきます。それから、初期化ファイルに
(setf elisp::KaTeX-template-file "~/work/template.tex")
と書いておきます。こうしておくと、texファイルを新しく開いたときに、テンプレート(template.tex)を挿入できるようになります。
template-insert.l を開いてみてください。詳しい説明がありますので、一通り目を通しておきます。 まず、バイトコンパイルしましょう。
Alt + x を押した後 byte-compile-file 〈Enter キー〉。
(C:/xyzzy/site-lisp/ まで表示されていると思いますので)ファイル名 template-insert.l を入力。↓のような感じです。Enter キーを押せばバイトコンパイル終了です。
次に、初期化ファイル( .xyzzy か siteinit.l )に(require "template-insert")と書いて、xyzzy を再起動します( siteinit.l ファイルに書いた場合は、Shift + Ctrl を押しながら xyzzy を起動させます)。
(use-package 'template-insert)
次に、templates フォルダ( C:\xyzzy\templates )をつくっておいて、TeX 文書の雛形をつくり、そのフォルダに保存しておきます。拡張子が tex のファイルを新しく開く( Ctrl + x Ctrl + f )と
と表示され、y を押すと、
となり、雛形が挿入されます。
秀丸エディタは、Vector で探せばすぐに見つかると思います。ただし、秀丸はシェアウェアですので、使い続けるにはお金を払わなくてはいけません(詳細は秀丸を起動後、「その他」→「秀丸エディタ−ヘルプ」の「送金法,ライセンスについて」を参照)。
“秀まるおのホームページ”や Vector から hm407.exe をダウンロードし、実行します。とりあえず、「はい」を選んでいけばインストールできたと思います。
祝鳥をインストール
祝鳥をここからダウンロードします。後は、同サイトのこちらの内容にしたがってインストールしていくだけです。
TeXmac は
乙部厳己、江口庄英 著「pLaTeX2e for WINDOWS Another Manual Vol.1 Basic Kit 1999」
を購入すれば手に入ります。2章の記述にしたがって、この本に付属している CD-ROM から、秀丸エディタ+TeXmac だけをインストールします( pTeX2.1.8 基本セットとかにチェックが入っていると思いますが、すべてチェックをはずしてください)。インストール後、「スタート」→「すべてのプログラム」に pTeX2.1.8 というのができていると思いますが、「スタート」を右クリックして「開く All Users」→「プログラム」を開いて、pTeX2.1.8 を削除してください。c:\ptex も同様です(空のフォルダですからあっても意味がありません)。
つぎに、CD-ROM の GUI-Shell というフォルダのなかにある guishell.exe を C:\usr\local\bin の中にコピーします。
最後に、「乙部厳己個人ページ」のアップデートにしたがって Gui-Shell をアップデートします。アップデートに成功すると guishlell.exe が GUISHELL.EXE となり、また、$UISHELL.EXE というのができています。
もしうまくいかなかったら、次のことを試してみてください(これは、奥村先生のサイトの「Q&A」の中で議論されていたものを参考にさせていただきました)。
タイムスタンプを変更できるソフトを使って(なければ Vector や窓の杜で探してみてください)、先程
C:\usr\local\bin
にコピーした Gui-Shell.exe の作成日付を(以下に述べる日付と Gui-Shell のバージョンは私の場合です。適宜読み替えてください)
1999/02/28 10:32:00
から
1999/02/28 01:32:00 (←本に付属の CD-ROM の中にある「setupフォルダ」内の「st.lzh」を展開して、その中にある、guishell.exe の作成日時)
に変更します。そして、132TO1391.exe を実行します。
それから、秀丸を最新のものにアップデートします( Vector で探してみてください。ついでに、使い続けるならお金を払わないといけないですから、その辺のところも調べときましょう)。
また、Gui-Shell を用いる場合は、環境変数として
TEXMFMAIN C:/usr/local/share/texmf TEXMFCNF C:/usr/local/share/texmf/web2c
を設定しておく方が無難なのだそうです(このことは、奥村先生のサイトの「Q&A」の中で指摘されていました)。
それから、
として、こんな感じにしておきましょう。
重宝しますから、ispell をインストールしておきましょう。
まず、こちら(角藤先生の W32TeX )から、 ispell-3.2.06-win32.tar.gz をダウンロードします。
C:\ispell (←例えば) というフォルダを作ります。ispell-3.2.06-win32.tar.gz を(デスクトップにでも)解凍して、得られたフォルダ( dic フォルダとか )を全部 C:\ispell に移しておきます。ispell フォルダ内に dic フォルダ( C:\ispell\dic )や bin フォルダ( C:\ispell\bin )といったものがちゃんとあるか確認してください。
次に、C:\home というフォルダを作っておきます。それから、環境変数を次のように設定します。
HOME C:\home ISPELLDICTDIR C:/ispell/dic PATH "%PATH%";C:\usr\local\bin;C:\gs\gs7.07\bin;C:\dviout;C:\ispell\bin
PATH には、;C:\ispell\binが加わっています。
最後に、秀丸上から ispell を呼べるように設定しておきましょう。このためのマクロがこちらで公開されていますから、それを使わせていただくことにします。ispell_hdmr.lzh をダウンロードします。
ispell_hdmr.lzh を解凍して得られた中身( ispell.mac )を C:\Program Files\Hidemaru\macros の中に入れます。
秀丸を起動させ、「マクロ」-「マクロ登録」とします。すると、マクロ登録という画面が出ますので、まず、グループを変えてマクロの空いているところに( マクロ登録されたことがなければおそらく、グループ11〜20のところ(マクロ12とか)が空いていると思います )
タイトル ispell
ファイル名 ispell.mac
と記入してください。
次に、「その他」-「ユーザーメニュー編集」とすると、ユーザーメニューの設定画面が出ますので、メニューとして{メニュー8}を選んでください。それから「追加」を押してください。{コマンド}-{メニュー/マクロ}を選び、{マクロxx:ispell}を選んでください。また、{キー}は適当に選んでください(例えば、 I とか)。
すると、右クリックメニューでispellを起動できるようになります。
それから、こちらの「使い方」の「注:」をやっておきましょう。
使い慣れたワープロを使って、文章を書いていきたいが、ワープロに付属の数式エディタの出力には満足できないという場合には、数式だけ TeX で書いて、それを画像形式で保存し、ワープロに貼り付けてしまうというのが一番安上がりな方法だと思います。こちら(大島研究室の Windows95/98/Me/NT/2000/XP における dviout のインストール)で詳しく説明されていますが、一応。
数式をプレビューアで表示したら
まず、Ctrl + [ を押します( または、「Display」→「Region」として「on」にチェックを入れておきます。こんな感じ )。
そして、狙いを定めて、Shift キーを押しながら左クリック(失敗したらクリックし直し)。↓な感じ
次に、Shift キーを押しながら右クリック。↓な感じ
赤い線で囲まれた部分を EMF 形式でクリップボードに保存する。↓な感じ
後は、ワープロにその画像を貼り付け( Ctrl + V )てしまいます。↓な感じ
ちょっとかすれて見えますが、印刷してみたら大丈夫みたいでした。
ちなみに、Computer Modern フォントであれば、BaKoMa True Type フォントをインストールすれば、きれいに見えるみたいでした。
MathNote: こんなソフトもあるようです。
リンク:
奥村先生の日本語TeX情報 : TeX 関連の情報の宝庫です。
熊澤先生の TeX : 具体例つきでとても分かりやすいです。
名市大(経済)の規定に沿った修論を TeX で書くために実際に自分が使ったものを載せてみました。雛形として少しでもお役に立てば幸いです。
修論のページの余白は
\documentclass[12pt]{jsarticle}
\setlength{\oddsidemargin}{-1truein}
\addtolength{\oddsidemargin}{30truemm}
\setlength{\textwidth}{160truemm}
\setlength{\topmargin}{-1truein}
\addtolength{\topmargin}{25truemm}
\setlength{\headsep}{0pt}
\setlength{\headheight}{0pt}
\setlength{\textheight}{247truemm}
\bigin{document}
contents
\end{document}
とするとうまくいきます(これは、奥村先生のサイトの「Q&A」内で議論されていたものを参考にさせていただきました。単位に
true が付いているという点がポイントです)。
また、1ページ当たり、だいたい30行程度ということでしたが、プリアンブルに
\renewcommand{\baselinestretch}{1.5} % 10pt の場合
\renewcommand{\baselinestretch}{1.2} % 12pt の場合
と書くとだいたい良い感じになります。
\documentclass[12pt]{jsarticle}
% < ページスタイル(名市大用) >
\setlength{\oddsidemargin}{-1truein}
\addtolength{\oddsidemargin}{30truemm}
\setlength{\textwidth}{160truemm}
\setlength{\topmargin}{-1truein}
\addtolength{\topmargin}{25truemm}
\setlength{\headsep}{0pt}
\setlength{\headheight}{0pt}
\setlength{\textheight}{247truemm}
\renewcommand{\baselinestretch}{1.2}
% </ ページスタイル(名市大用) >
% < 後注(名市大用) >
\usepackage{endnotes}
\let\footnote=\endnote
\renewcommand{\notesname}{注}
\makeatletter
\@addtoreset{endnote}{section} % 注の番号は section ごとに1から振りなおされる
\def\@makeenmark{\hbox{$^{\kern0pt\@theenmark)}$}}
\def\enoteformat{\rightskip\z@ \leftskip1.8em \parindent\z@
\leavevmode\llap{\hbox{$^{\kern0pt\@theenmark)}$}}}
\makeatother
% </ 後注(名市大用) > (これは http://www.biwako.shiga-u.ac.jp/sensei/kumazawa/tex/endnotes.html (熊澤先生)を参照しました)
\begin{document}
\section{はじめに}
\pagenumbering{arabic}
\addtoendnotes{第1章} % このセクション内の注が出力される前に“第1章”と出力されます
これこれ\footnote{注)の出力はバッチリ!}
そうそう\footnote{章を表すのに\verb\chapter ではなく\verb\section を使っています。あまりよくないかも...}
\section{次に}
\addtoendnotes{第2章} % このセクション内の注の見出しに相当
あれこれ\footnote{2章です。}
\newpage
\addcontentsline{toc}{section}{注} % 目次に注を表示するためのものです。
% < 後注の挿入 >
\begingroup
\parindent 0pt
\parskip 2ex
\def\enotesize{\normalsize}
\theendnotes
\endgroup
% </ 後注の挿入 >
\end{document}
すると、注はこんな感じになります( PDF )。
名市大(経済)の参考文献のレイアウトは、jplain.bst という文献スタイルファイルでは表現できません。
そこで、こちら(萩平先生のレファレンスの書式設定について)を参考に、jplain.bst をちょっとだけいじってみました。よろしければ使ってみてください(nagoya_city_uni_jplain.bst)。
なんとなく、それに近いものができているような気がします。
\documentclass{jsarticle}
% < 参考文献(名市大用) > nagoya_city_uni_jplain.bst を使うときはとりあえず書いてください。
\makeatletter
\renewenvironment{thebibliography}[1]{%
\global\let\presectionname\relax
\global\let\postsectionname\relax
\section*{\refname\@mkboth{\refname}{\refname}}%
\list{\@biblabel{\@arabic\c@enumiv}}%
{\settowidth\labelwidth{\@biblabel{#1}}%
\leftmargin=2.5zw
% \itemsep=10pt % 各文献間の行間はこの値で調整してみてください。
\advance\leftmargin\labelsep
\@openbib@code
\usecounter{enumiv}%
\let\p@enumiv\@empty
\renewcommand\theenumiv{\@arabic\c@enumiv}}%
\sloppy
\clubpenalty4000
\@clubpenalty\clubpenalty
\widowpenalty4000%
\sfcode`\.\@m}
{\def\@noitemerr
{\@latex@warning{Empty `thebibliography' environment}}%
\endlist}
\DeclareRobustCommand\cite{\unskip
\@ifnextchar [{\@tempswatrue\@citex}{\@tempswafalse\@citex[]}}
\def\@cite#1#2{$\hbox{#1\if@tempswa , #2\fi})$}
\def\bibitem{\@ifnextchar[\@lbibitem\@bibitem}
\def\@lbibitem[#1]#2{\item[]\if@filesw
{\let\protect\noexpand
\immediate
\write\@auxout{\string\bibcite{#2}{#1}}}\fi\ignorespaces}
\def\@bibitem#1{\item\if@filesw \immediate\write\@auxout
{\string\bibcite{#1}{\the\value{\@listctr}}}\fi\ignorespaces}
\def\bibcite{\@newl@bel b}
\let\citation\@gobble
\DeclareRobustCommand\cite{%
\@ifnextchar [{\@tempswatrue\@citex}{\@tempswafalse\@citex[]}}
\makeatother
% </ 参考文献(名市大用) >ここまで。 後は、いつも通りに書いていくだけです。
\begin{document}
\cite[pp.10-20]{青山}によれば、赫々然々。また、\cite[Chapter 3]{Hicks}によれば、赫々然々。
然るに、\cite{伊藤ほか}で指摘されているように、云々。
\cite{RothchildStiglitz}によると、赫々然々であり、
\cite{Samuelson1}および\cite{Samuelson2}によれば、云々。
ところで、\cite{Bergstrom}では、...
jplain.bst はページ範囲を指定しないと、「Vol 90,.」のようになってしまいます。これは、foo.bbl ファイルを開いて直接編集してください。
\bibliographystyle{nagoya_city_uni_jplain}
\bibliography{myrefs}
\end{document}
myrefs.bib はこちら。
nagoya_city_uni_jplain.bst はこちら。これは、C:\usr\local\share\texmf\jbibtex\bst の中に置いてください。
こんな感じの出力になります( PDF )。
とそんなことを書いておいてなんなのですが、jecon.bst というすばらしいものを見つけてしまいました。
ちなみに、規定では
1つの文献が2行目以上にわたる場合は第2行目以下は第1行目よりも頭を3文字分引っ込めて書き始めること
とありますが、(例を見る限りは全角3文字分引っ込めるみたいなので)、natbib.sty
の461行目を \setlength{\bibhang}{1em} から \setlength{\bibhang}{3zw}
に書き換えると望む結果になると思います(この程度なら直接書き換えてもいいですよね?)。
あとは、foo.bbl から直接編集してしまいましょう。
雛形として利用していただけたら幸いです( こちら )。
自分の修論の要旨を載せてみました( PDF )。
論文目録はこちら。
出力はこんな感じです( PDF )。
学位授与申請書はこちら。
出力はこんな風です( PDF )。
修士論文要旨集用の原稿は、修論や修論要旨とはページスタイルが異なっています。
修論要旨集用はこちら。
出力はこんな感じになります( PDF )。
本内容に関してお気づきの点がございましたら、こちらまでお知らせくださいますようお願い申し上げます m(_ _)m 。
最終更新日 2004/04/30