令和元年度第24回公開シンポジウム「自然災害の発生が金融市場・金融機関に与える影響」が開催されました。

令和元年度第24回公開シンポジウム「自然災害の発生が金融市場・金融機関に与える影響」(主催:名古屋市立大学大学院経済学研究科・附属経済研究所)が開催されました。

当日は市民の皆様、金融機関関係者の皆様、学生、郡理事長をはじめとする学内の方々など100名を超える方々にお越しいただきました。シンポジウムでは、自然災害の発生が金融市場・金融機関に与える影響をテーマに、4報告が行われました。まず、吉田和生研究科長のあいさつの後、坂和秀晃准教授より、東日本大震災が名証上場企業の流動性に与える効果についての基調報告が行われました。その後、内田浩史教授(神戸大学大学院経営学研究科)より、大震災時の東北被災地域企業への企業金融への影響についての報告がありました。さらに、家森信善教授(神戸大学経済経営研究所)より、震災などに備えた中小企業の事業継続計画(BCP)の策定状況とメインバンク関係についての報告が行われました。最後に、日本銀行の若田部昌澄副総裁からは、自然災害に対する金融機関の対応の必要性と中央銀行が果たす役割について報告があり、シンポジウム同日付で、日本銀行が国際的な討論の場として知られる「気候変動リスク等に係る金融当局ネットワーク(NGFS)」へ参加した点を言及されました。

講演の後はパネルディスカッションが行われました。自然災害に対する金融面の備えと金融経済教育に関して大学と中央銀行の立場から活発な意見交換が行われました。最後に、臼杵政治附属経済研究所所長より、シンポジウムの締めくくりの挨拶を頂き、閉会となりました。ご参加頂いた皆さまをはじめ、当日ご協力頂いたご関係者の皆さまに多大なるご協力を賜りましたこと心より御礼申し上げます。

シンポジウムに関しては、パネリストとして参加いただきました若田部日本銀行副総裁の講演内容・資料が日本銀行のHPで公開されております。下記のURLを参照ください。
http://www.boj.or.jp/announcements/press/koen_2019/ko191128a.htm/

また、シンポジウムの内容は、当日取材に来られた日本経済新聞社やBloombergなどにも取り上げていただきました。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO52731680Y9A121C1L91000/
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-11-28/Q1NJ1TT0G1KX01

最後に、有益かつ活発なシンポジウムになったことを、関係の皆様に改めて、御礼申し上げます。
(文責:渡辺)


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