岩本朋大氏(名古屋市立大学)による「移動時間が人口の流出に与える影響:東京と地方の鉄道輸送時間からの分析」では、首都圏にある神奈川県、千葉県、埼玉県、東京都と沖縄県を除いた42都道府県から東京都への人口流動(ここでは、移住した人数を指す)について分析が行われた。東京への人口流動に影響を与える要因として、時間、地域の人口の他、給与、有効求人倍率、待機児童数、大学の数の対東京比がとりあげられ、回帰分析が行われた。今回の研究は、政府による地域活性化に関する政策の評価に今後つながるものになると思われる。
フロアからは、人口流動先の都市を東京のみにせず、大阪府や愛知県への人口流動についても考慮すべきであるとの指摘があった。また、回帰分析の結果から、どうしてそのような結果になったのかについての質問もなされた。
(文責:博士後期課程1年矢田部亨)
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